主任研究員ブログ

「真似る」イコール「勉強する」

こんにちは、
租税調査研究会事務局です。

本日は、武田恒男主任研究員が
税務大学校において教育官だった頃
当時の生徒に向けて記した記事を紹介します。

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「真似る」イコール「勉強する」 教育官 武田恒男

私達人間がほかの生物には見られない大いなる進化・発展を遂げて
他の生物の上に立って現在の世界・文化を築きあげたのは、
他の生物にはあまり見られない、「真似る」=「学ぶ」ということを
知っていたからだと思う。

「学ぶ」ことは、このように人間の本質に付随するものであり、
私達人間にとって真に大切なことである。

ところで、「学ぶ」の第一義は、「真似てする。」、
「習って行う。」ことであり、第二の語義としては、「教えを受ける。」、
「業を受ける。」ことであり、第三の語義としては、
「物事を知り、また、それに習熟するために修め究める。」、
「学問をする。」ことであると広辞苑には出ているが、
今日ではむしろ第三義の意味に用いられることが多いと聞いている。

しかし、いずれにせよ、「真似る」、「習って行う」、
「学問をする」ことは、いわゆる「勉強する」ことと同じである。

ところで、急激に変容し続ける現代社会、特に情報化社会においては、
税大で習得した知識や技術のみでは間もなく時代に乗り遅れてしまい、
人生の落伍者となってしまう。

そこで、「真似る」ことは「勉強する」こととイコールであることを
「肝」に銘じ、私達は生涯真似し勉強し続けなければならない時代に
生きていることを強く認識する必要がある。

また、つまらないエリート意識と利己主義でせつな的に現在を
要領よくすごすのでなく、将来に理想と希望とを掲げ、
毎日毎日が一生の勉強の基礎作りであることを考え、
積極的に新しい時代に生きるに値する体力と精神力を作り、
日々、自己向上のために精進する必要がある。

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